一二三
意志は人々のうちに良花《よきはな》と咲けども、雨の止まざるにより、眞《まこと》の李《すもゝ》惡しき實に變る 一二四―一二六
信と純とはたゞ童兒《わらべ》の中にあるのみ、頬に鬚《ひげ》の生《お》ひざるさきにいづれも逃ぐ 一二七―一二九
片言《かたこと》をいふ間|斷食《だんじき》を守る者も、舌ゆるむ時至れば、いかなる月の頃にてもすべての食物《くひもの》を貪りくらひ 一三〇―一三二
片言をいふ間母を愛しこれに從ふ者も、言語《ことば》調《とゝの》ふ時いたれば、これが葬らるゝを見んとねがふ 一三三―一三五
かくの如く、朝《あした》を齎し夕《ゆふべ》を殘しゆくものゝ美しき女《むすめ》の肌は、はじめ白くして後黒し 一三六―一三八
汝これを異《あや》しとするなからんため、思ひみよ、地には治むる者なきことを、人の族《やから》道を誤るもこの故ぞかし 一三九―一四一
されど第一月が、世にかの百|分《ぶ》一の等閑《なほざり》にせらるゝため、全く冬を離るゝにいたらざるまに、諸※[#二の字点、1−2−22]の天は鳴轟き 一四二―一四四
待ちに待ちし嵐起りて、艫《とも》を舳《へさき》の方《かた》にめぐらし、
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