方《うへ》に離れゐたるため、わがをりし處にては、その状《さま》未だ我に見えねば 一一五―一一七
冠を戴きつゝ己が子のあとより昇れる焔に、わが目ともなふあたはざりき 一一八―一二〇
しかしてたとへば、乳を吸ひし後、愛燃えて外《そと》にあらはれ、腕《かひな》を母の方《かた》に伸《の》ぶる稚兒《をさなご》のごとく 一二一―一二三
これらの光る火、いづれもその焔を上方《うへ》に伸べ、そがマリアにむかひていだく尊き愛を我に示しき 一二四―一二六
かくてかれらはレーギーナ・コイリーをうたひつゝわが眼前《めのまへ》に殘りゐたり、その歌いと妙《たへ》にしてこれが喜び一|度《たび》も我を離れしことなし 一二七―一二九
あゝこれらの最《いと》も富める櫃《はこ》に――こは下界にて種を蒔《ま》くに適《ふさ》はしき地なりき――收めし物の豐かなることいかばかりぞや 一三〇―一三二
こゝにはかれらそのバビローニアの流刑《るけい》に泣きつゝ黄金《こがね》をかしこに棄てゝえたる財寶《たから》にて生き、かつこれを樂しむ 一三三―一三五
こゝにはいと大いなる榮光の鑰を保つ者、神の、またマリアの尊き子の下《もと》にて、舊新二
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