ところなり 六一―六三
かしこにては誰《た》が願ひも備はり、熟し、圓《まどか》なり、かの球においてのみこれが各部はその常にありしところにとゞまる 六四―六六
そはこれ場所を占むるにあらず、軸を有《も》つに非《あらざ》ればなり、われらの梯子《はしご》これに達し、かく汝の目より消ゆ 六七―六九
族長ヤコブその頂の高くかしこに到るを見たり、こはこれがいと多くの天使を載せつゝ彼に現はれし時なりき 七〇―七二
然るに今はこれに登らんとて地より足を離す者なし、わが制《おきて》は紙を損《そこな》はんがために殘るのみ 七三―七五
僧坊たりしむかしの壁は巣窟となりぬ、法衣《ころも》はあしき粉《こな》の滿ちたる袋なり 七六―七八
げに不當の高利といふとも、神の聖旨《みむね》に逆《さから》ふこと、僧侶の心をかく狂はしむる果《み》には及ばじ 七九―八一
そは寺院の貯《たくはへ》は皆神によりて求むる民の物にて、親戚またはさらに賤《いや》しき人々の物ならざればなり 八二―八四
そも/\人間の肉はいと弱し、されば世にては、善く始められし事も、樫《かし》の生出《おひいづ》るより實を結ぶにいたるまでだに續かじ 八五―八
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