》大いなるべし ―二四
サンレオにゆき、ノーリにくだり、ビスマントヴァを登りてその頂にいたるにもただ足あれば足る、されどこゝにては飛ばざるをえずと 二五―二七
即ち我に望みを與へ、わが光となりし導者にしたがひ、疾き翼深き願ひの羽を用ゐて 二八―三〇
我等は碎けし岩の間を登れり、崖《がけ》左右より我等に迫り、下なる地は手と足の助けを求めき 三一―三三
我等高き陵《をか》の上縁《うはべり》、山の腰のひらけしところにいたれるとき、我いふ。わが師よ、我等いづれの路をえらばむ。 三四―三六
彼我に。汝一歩をも枉ぐるなかれ、さとき嚮導《しるべ》の我等にあらはるゝことあるまで、たえず我に從ひて山を登れ。 三七―三九
巓《いただき》は高くして視力及ばず、また山腹は象限《しやうげん》の中央《なかば》の線《すぢ》よりはるかに急なり 四〇―四二
我疲れて曰ふ。あゝやさしき父よ、ふりかへりて我を見よ、汝若しとゞまらずば、我ひとりあとに殘るにいたらむ。 四三―四五
わが子よ、身をこの處まで曳き來れ。彼は少しく上方《うへ》にあたりて山のこなたをことごとくめぐれる一の高臺《パルツオ》を指示しつゝかくいへり 四六―四
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