正しき憤りよりエーヴァの膽の大《ふと》きを責めたり 二二―二四
彼は造られていまだ程なきたゞひとりの女なるに、天地《あめつち》神に遵《したが》へるころ、被物《おほひ》の下に、しのびてとゞまることをせざりき
彼その下に信心深くとゞまりたりせば、我は早くまた永くこのいひがたき樂しみを味へるなるべし 二八―三〇
かぎりなき樂しみの初穗かく豐かなるに心奪はれ、たゞいよ/\大いなる喜びをうるをねがひつゝ、我その間を歩みゐたるに 三一―三三
我等の前にて縁の技の下なる空氣燃ゆる火のごとくかゞやき、かのうるはしき音《おと》今は歌となりて聞えぬ 三四―三六
あゝげに聖なる處女《をとめ》等よ、我汝等のために饑ゑ、寒さ、または眠りをしのびしことあらば、今その報《むくい》を請はざるをえず 三七―三九
いざエリコナよわがためにそゝげ、ウラーニアよ、歌の侶とともに我をたすけて、おもふだに難き事をば詩となさしめよ 四〇―四二
さてその少しく先にあたりてあらはれし物あり、我等と是とはなほ離るゝこと遠かりければ、誤りて七の黄金《こがね》の木と見えぬ 四三―四五
されど相似て官能を欺く物その時性の一をも距離《へだゝり》
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