ぬ 二八―三〇
我見るにかなたこなたの魂みないそぎ、たがひに接吻《くちづけ》すれども短き會釋《ゑしやく》をもて足れりとして止まらず 三一―三三
あたかも蟻がその黒める群《むれ》の中にてたがひに口を觸れしむる(こはその路と幸《さち》とを探《さぐ》るためなるべし)に似たり 三四―三六
したしみの會釋をはれば、未だ一歩も進まざるまに、いづれも競うてその聲を高くし 三七―三九
新しき群《むれ》は、ソッドマ、ゴモルラといひ、殘りの群は、牡牛をさそひて己の慾を遂げんためパシフェの牝牛の中に入るといふ 四〇―四二
かくてたとへば群鶴《むらづる》の、一部はリフエの連山《やま/\》にむかひ、また一部は砂地《すなぢ》にむかひ、此《これ》氷を彼《かれ》日を厭ひて飛ぶごとく 四三―四五
民の一|群《むれ》かなたにゆき、一群こなたに來り、みな泣きつゝ、さきにうたへる歌と、彼等にいとふさはしき叫びに歸れり 四六―四八
また我に請へるかの魂等は、聽くの願ひをその姿にあらはしつゝ前の如く我に近づきぬ 四九―五一
我斯く再び彼等の望みを見ていひけるは。あゝいつか必ず平安を享くる魂等よ 五二―五四
熟《う》めるも熟まざる
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