現すがゆゑに影《オムブラ》と呼ばれ、またこれによりて凡ての官能をとゝのへ、見ることをさへ得るにいたる 一〇〇―一〇二
我等これによりて物言ひ、これによりて笑ふ、またこれによりて我等に涙あり歎息《なげき》あり(汝これをこの山の上に聞けるなるべし) 一〇三―一〇五
諸※[#二の字点、1−2−22]の願ひまたはその他の情の我等に作用《はたらき》を及ぼすにしたがひ、影も亦姿を異にす、是ぞ汝のあやしとする事の原因《もと》なる。 一〇六―一〇八
我等はこの時はや最後の曲路にいたりて右にむかひ、心を他《ほか》にとめゐたり 一〇九―一一一
こゝにては岸焔の矢を射、縁《ふち》は風を上におくりてこれを追返さしめ、そこに一の路を空《あ》く 一一二―一一四
されば我等は開きたる處を傳ひてひとり/″\に行かざるをえざりき、我はこなたに火を恐れかなたに下に落《おつ》るをおそれぬ 一一五―一一七
わが導者曰ふ。かたく目の手綱を緊《し》めてこゝを過ぎよ、たゞ些《すこし》の事のために足を誤るべければなり。 一一八―一二〇
この時こよなき[#「こよなき」に白丸傍点]憐憫《あはれみ》の神[#「の神」に白丸傍点]と猛火の懷《
前へ 次へ
全396ページ中155ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
ダンテ アリギエリ の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング