\六〇
なほも地上の幸を求め虚浮の快樂に欺かれて再び心に疵をうくべきにあらざりき
六一―六三
【羽あるものの】箴言一・一七に曰、すべて鳥の眼の前にて網を張るはいたづらなり
六七―六九
【鬚】童なるざる汝の顏(七三―五行參照)
【見て】わが天上の美を見て、汝がこれを地上の幸に代へしを悔い
七〇―七二
【ヤルバの國】ヤルバス王の治めし國即ちリビア。この吹く風はアフリカ地方より吹く南の風をいひ、本土の風即ち北の方ヨーロッパより吹く北の風に對せしむ
七三―七五
【頤を】木の容易に倒れざるを、ダンテが恥ぢて容易に顏を上げえざるにたとへしなり
七六―七八
【はじめて造られし者】天使。ふりかくる[#「ふりかくる」に白丸傍点]は花をベアトリーチェにふりかくること
七九―八一
【獸】グリフォネ。鷲と獅子とによりて神人の兩性をあらはせるもの(淨、二九・一〇六―八註參照)
八五―八七
【すべてのもの】すべての僞りの快樂
八八―九〇
【者】ベアトリーチェ
九一―九三
【わが心】人我を失ふ時はその心の作用《はたらき》皆内に潜みてあらはれず、このはたらき外にあらはれ諸官を活かしむるに及びてはじめて我にかへるなり
【淑女】マテルダ(淨、二八・三七以下參照)
九七―九九
【汝我に】ウルガータに「汝我にヒソポを注ぎたまふべし」といへる詩篇五一・七の詞。僧が改悔者に淨水をそゝぎてその罪をきよむるときこの歌をうたへりといふ
一〇三―一〇五
【よたり】四大徳の象徴なる(淨、二九・一三〇―三二並びに註參照)。腕にて蔽ふは各※[#二の字点、1−2−22]その徳によりてダンテを護るなり
一〇六―一〇八
【ニンフエ】淨、二九・四―六並びに註參照
【星】淨、一・二二―四並びに註參照)
【まだ世に】世に生れざりしさき。『新生』二六・四三―四に曰、彼は一の奇蹟を示さんとて天より地に降れるものの如く見ゆ
【侍女】寺院の建設、未だ成らざる時にあたりてこの四徳は神意に基づき既に神學のために世に道を備ふるものとなれるなり
一〇九―一一一
【悦びの光】ベアトリーチェの目の中なる悦びの光を充分に見ることをえんため
【三者】教理の三徳を代表するみたりの淑女(淨、二九・一二一以下)。人かの四徳に導かれて神學に到るを得、されどその堂に入ることは神を知ることさらに深きこの三徳の力を借るにあらざれば能はず
一一五―一一七
【縁の珠】ベアトリ
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