おそくめぐる圈。恆星の天(第八天)を指す、當時の天文學によればその一※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]轉に三萬六千年を要すといふ
一〇九―一一四
【ゆく者】プロヴェンツァン・サルヴァーニ。シエーナなるギベルリニ黨の首領としてその勢力あまねくトスカーナに及ぶ、一二六〇年モンタペルティの戰ひ(地、一〇・八五―七註參照)の際大いにその黨與のために力め、翌六一年モンタプルチアーノにポデスタたり、一二六九年コルレの戰ひ(淨、一三・一一五―七註參照)に敗れ、虜はれて首斬らる
【亡ぼされし】モンタペルティの戰ひにフィレンツェ人(グエルフィ黨に屬する)の大敗せるをいふ
一一五―一一七
太陽はその光熱によりて地に草を生ぜしめ後これを枯らす、かくの如く時は人を榮えしめ後その榮を奪ふ
一二四―一二六
【かくのごとく】小股に(一〇九行)、荷重ければなり
【かゝる金錢】かゝる苦しみによりてその罪を淨む
―二七―一三二
【低き處】門外(淨、四・一二七以下參照)
【善き祈り】善人の祈り
【かく來る】死後直ちに門内に來る
一三三―一三八
古註曰。ターリアコッツオの戰ひ(地、二八・一三―八並びに註參照)にプロヴェンツァーンの一友某コルラヂーノのためにシヤルルと戰ひ、とらはれて獄に下さる、この時プロヴェンツァーン、一萬フィオリーノ(金貨)を以てその命を贖ふをうるを聞き、シエーナ市中央のピアッツァ(ピアッツア・デル・カムポ)に座を設け自ら人の憐みを乞ふ、シエーナ人尊大彼がごときもの今身を低うして人の助けを求むるを見てその志をあはれみ各※[#二の字点、1−2−22]分に應じて施與す、獄中の友これによりて救はるゝことをえたりと
【震はしむ】人の憐みを乞ふのつらきに身震ふなり
一三九―一四一
【暗き】憐みを乞ふくるしさは經驗によらざれば知り難し
【隣人】フィレンツェ人。汝フィレンツェ人のために郷土を逐はれ自ら人の憐みを乞ひ自ら身を震はすに及びてはじめてよくわが詞を解せむ
一四二
【幽閉を】彼が門外に長く止まらずして早くこの處に來るをえしはこの愛この謙遜の行爲ありたるによりてなり


    第十二曲

ダンテ、ウェルギリウスの誡しめに從ひオデリジの魂とわかれて進み路上に刻める慢心の罰の例を見、かくて階《きざはし》のほとりにいたればひとりの天使その額上なる七字の一を消しこれを勵まして第二圈にむかはしむ

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