の事をなしたりき 三七―三九
わが後《うしろ》に砂を踏みくだく者はその名上の世に稱《たゝ》へらるべきテッギアイオ・アルドブランディなり 四〇―四二
また彼等と共に十字架にかゝれる我はヤーコポ・ルスティクッチといへり、げに萬《よろづ》の物にまさりてわが猛き妻我に禍す 四三―四五
我若し火を避くるをえたりしならんには身を彼等の中に投げ入れしなるべく思ふに師もこれを許せるなるべし 四六―四八
されど焦され燒かるべき身なりしをもて、彼等を抱かんことを切《せち》に我に求めしめしわが善き願ひは恐れに負けたり 四九―五一
かくて我曰ひけるは、汝等の状態《さま》はわが衷《うら》に侮りにあらで大いなる俄に消え盡し難き憂ひを宿せり 五二―五四
こはこれなる我主の言《ことば》によりてわが汝等の如き民來るをしりしその時にはじまる 五五―五七
我は汝等の邑《まち》の者なり、常に心をとめて汝等の行《おこなひ》と美名《よきな》をかたり且つきけり 五八―六〇
我は膽《ゐ》を棄て眞《まこと》の導者の我に約束したまへる甘き實をえんとてゆくなり、されどまづ中心《たゞなか》までくだらではかなはじ 六一―六三
この時彼答ふらく
前へ 次へ
全374ページ中85ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
ダンテ アリギエリ の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング