上にはいで難し、かしこに砂原より立登る新しき烟みゆ 一一五―一一七
こはわが共にあることをえざる民來れるなり、我わがテゾーロによりて生く、ねがはくは之を汝に薦めん、また他を請はず 一一八―一二〇
かくいひて身をめぐらし、あたかも緑の衣をえんとてヴェロナの廣野《ひろの》を走るものゝ如く、またその中にても 一二一―一二三
負くる者ならで勝つ者の如くみえたりき 一二四―一二六
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第十六曲
我は既に次の獄《ひとや》に落つる水の響きあたかも蜂※[#「穴/果」、第3水準1−89−51]《はちのす》の鳴る如く聞ゆるところにいたれるに 一―三
この時|三《みつ》の魂ありてはしりつゝ、はげしき苛責の雨にうたれて過ぎゆく群を齊しくはなれ 四―六
我等の方にむかひて來り、各※[#二の字点、1−2−22]叫びていひけるは、止まれ、衣によりてはかるに汝は我等の邪《よこしま》なる邑《まち》の者なるべし 七―九
あはれ彼等の身にみゆるは何等の傷ぞや、みな焔に燒かれしものにて新しきあり、古きあり、そのさま出づればいまなほ苦し 一〇―一二
我師彼等のよばゝる聲に心をとめ顏をわが方にむけていひける
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