及べば死となりいたましき傷となり、その持物におよべば破壞、放火、また不法の掠奪となる 三四―三六
この故に人を殺す者、惡意より撃つ者、荒らす者、掠むる者、皆類にわかたれ、第一の圓これを苛責す 三七―三九
人|暴《あらび》の手を己が身己が産にくだすことあり、この故に自ら求めて汝等の世を去り 四〇―
またはその産業を博奕によりて盡し、費し盡し、喜ぶべき處に歎く者|徒《いたづら》に第二の圓に悔ゆ ―四五
心に神を無《な》みし神を誹り、また自然と神の恩惠《めぐみ》をかろんずるは、これ人神にむかひてその力を用ふるものなり 四六―四八
この故に最小の圓はその印をもてソッドマ、カオルサ、また心より神を輕んじかつ口にする者を封ず 四九―五一
欺罔《たばかり》は(心これによりて疚《やま》しからぬはなし)人之を己を信ずるものまたは信ぜざるものに行ふ 五二―五四
後者はたゞ自然が造れる愛の繋《つなぎ》を斷つに似たり、この故に僞善、諂諛、人を惑はす者 五五―
詐欺、竊盜、シモエア、判人《ぜげん》、汚吏、およびこのたぐひの汚穢《けがれ》みな第二の獄《ひとや》に巣《す》くへり ―六〇
前者にありては自然の造れる愛
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