白羊宮の星、太陽の白羊宮にあるは春の始め(三月下旬より四月下旬まで)なり
傳説に曰、天地の創造せられし時は春なり而して太陽が白羊宮に入りてその運行をはじめし日乃ち春分はキリストの懷胎並びに磔殺の日と相同じと
【美しき物】天體(地、三四・一三七參照)神天地を造り日月星辰に始めて運行を與へ給へる時白羊宮にありし太陽はこの天宮の中なる他の諸星と共に今同じ處にありて登れり
【望み】豹に勝つべき望み
四九―五〇
【多くの民】貪婪の禍ひ大なるをいふ
五八―六〇
【默す】光照らざる
六一―六三
【聲嗄る】久しく人と語らざる古人の靈の如く見えたり
六七―六九
【彼】ウェルギリウス(ヴィルジリオ)、有名なるラテン詩人(前七〇―一九年)、著書數卷あり、就中『アエネイス』最もあらはる
ウェルギリウスはホメロスと共に古來最大詩人の一に數へられ、中古特にいちじるしく歎美せられし詩人なり、しかしてダンテのあまねくその著作を愛讀しこれに精通せるは、この曲中ダンテ自らいへること及び『神曲』を通じてこの古詩人を引照せる甚だ多き事等によりてあきらかなり、『アエネイス』はその詩材よりいふもアエネアスの冥府めぐりイタリア建國
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