逃《にぐ》る勿れといひ、また彼をこゝに陷らしめしは何の罪なるやを尋ねたまへ
わが見たるところによれば彼は血と怒りの人なりき、この時罪人これを聞きて佯《いつは》らず、心をも顏をも我にむけ、悲しき恥に身を彩色《いろど》りぬ ―一三二
かくて曰ひけるは、かゝる禍ひの中にて汝にあへる悲しみは、わがかの世をうばゝれし時よりも深し 一三三―一三五
我は汝の問を否むあたはず、わがかく深く沈めるは飾美しき寺の寶藏《みくら》の盜人たりし故なりき 一三六―一三八
またこの罪嘗てあやまりて人に負はされしことあり、されど汝此等の暗き處をいづるをえてわがさまをみしを喜びとなすなからんため 一三九―一四一
耳を開きてわがうちあかすことを聞け、まづピストイアは黒黨《ネーリ》を失ひて痩せ、次にフィオレンツァは民と習俗《ならはし》を新《あらた》にすべし 一四二―一四四
マルテはヴァル・ヂ・マーグラより亂るゝ雲に裹《つゝ》まれし一の火氣をひきいだし、嵐劇しくすさまじく 一四五―一四七
カムポ・ピチェンに戰起りて、この者たちまち霧を擘《つんざ》き、白黨《ビアンキ》悉くこれに打たれん 一四八―一五〇
我これをいふは汝に憂ひあ
前へ
次へ
全374ページ中134ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
ダンテ アリギエリ の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング