はこびの長く續きもあへぬころ 四―六
貯藏《たくはへ》盡きしひとりの農夫、おきいでゝながむるに、野は悉く白ければ、その腰をうちて 七―九
我家《わがや》にかへり、かなたこなたに呟《つぶや》くさまさながら幸なき人のせんすべしらぬごとくなれども、のち再びいづるにおよびて 一〇―
世の顏|束《つか》の間にかはれるを見、あらたに望みを呼び起してつゑをとり、小羊を追ひ牧場にむかふ ―一五
かくの如く師はその額に亂《みだれ》をみせて我をおそれしめ、またかくの如く痛みはたゞちに藥をえたりき 一六―一八
そは我等壞れし橋にいたれる時、導者はわがさきに山の麓に見たりし如きうるはしき氣色《けしき》にてわがかたにむかひたればなり 一九―二一
かれまづよく崩壞《くづれ》をみ、心に思ひめぐらして後その腕《かひな》をひらきて我をかゝへ 二二―二四
且つ行ひ且つ量り常に預め事に備ふる人の如く我を一の巨岩《おほいは》の頂《いただき》に上げつゝ 二五―
目をほかの岩片《いはくづ》にとめ、これよりかの岩に縋《すが》るべし、されどまづその汝を支へうべきや否やをためしみよといふ ―三〇
こは衣を着し者の路にはあらじ、岩より岩
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