かたち》をしたしく見、我何ぞ顏を濡らさゞるをえん 二二―二四
我はげに堅き石橋の岩の一に凭《もた》れて泣けり、導者すなはち我に曰ふ、汝なほ愚者に等しきや 二五―二七
夫れこゝにては慈悲全く死してはじめて敬虔生く、神の審判《さばき》にむかひて憐みを起す者あらばこれより大いなる罪人あらんや 二八―三〇
首《かうべ》をあげよ、あげてかの者を見よ、テーベ人《びと》の目の前にて地そのためにひらけしはこれなり、この時人々皆叫びて、アンフィアラーオよ 三一―三三
何處《いづこ》におちいるや何ぞ軍《いくさ》を避くるやとよべるもおちいりて止まるひまなく、遂に萬民をとらふるミノスにいたれり 三四―三六
見よ彼は背を胸に代ふ、あまりに前《さき》をのみ見んことをねがへるによりていま後《あと》を見|後方《うしろ》にゆくなり 三七―三九
ティレージアを見よ、こは體《からだ》すべて變りて男より女となり、その姿あらたまるにいたれるものなり 四〇―四二
この事ありて後、再び雄々しき羽をうるため、彼まづ杖をもて二匹の縺《もつ》れあへる蛇をふたゝび打たざるをえざりき 四三―四五
背を彼の腹に向くるはアロンタなり、ルーニ山の
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