坐し淫を諸王に鬻ぐを見し時、かの聖傳を編める者汝等牧者を思へるなり 一〇六―一〇八
すなはち生れて七の頭あり、その夫の徳を慕ふ間十の角《つの》よりその證《あかし》をうけし女なり 一〇九―一一一
汝等は己の爲に金銀の神を造れり、汝等と偶像に事ふるものゝ異なる處いづこにかある、彼等一を拜し汝等百を拜す、これのみ 一一二―一一四
あゝコスタンティーンよ、汝の歸依ならず、最初の富める父が汝よりうけしその施物《せもつ》はそもいかなる禍ひの母となりたる 一一五―一一七
我この歌をうたへる間、彼は怒りに刺されしか或ひは恥に刺されしか、はげしく二の蹠《あしうら》を搖《ゆ》れり 一一八―一二〇
思ふにこの事必ずわが導者の意をえたりしなるべし、かれ氣色《けしき》いとうるはしくたえず耳をわがのべし眞《まこと》の言に傾けき 一二一―一二三
かくて雙腕《もろかひな》をもて我を抱き、我を全くその胸に載せ、さきにくだれる路をのぼれり 一二四―一二六
またかく抱きて疲るゝことなく、第四の堤より第五の堤に通ふ弓門《アルコ》の頂《いたゞき》まで我を載せ行き 一二七―一二九
石橋粗く嶮しくして山羊《やぎ》さへたやすく過ぐべ
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