す力いとつよくば、印の光みなあらはれむ 七三―七五
されど自然は常に乏しき光を與ふ、即ちそのはたらくさまあたかも技《わざ》に精《くは》しけれど手の震ふ技術家の如し 七六―七八
もしそれ熱愛材をとゝのへ、第一の力の燦《あざや》かなる視力を印せば、物みな極めて完全ならむ 七九―八一
さればこそ土は往昔《そのかみ》生物の極めて完全なるに適《ふさ》はしく造られ、また處女《をとめ》は孕《みごも》りしなれ 八二―八四
是故に人たるものゝ性《さが》がこの二者《ふたり》の性の如くになれること先にもあらず後にもあらずと汝の思ふを我は好《よし》とす 八五―八七
さて我もしさらに説進まずば、汝はまづ、さらばかの者いかでその此類《たぐひ》を見ずやといはむ 八八―九〇
されど顯《あら》はれざる事の明らかに顯はれん爲、彼の何人なりしやを思へ、またその求めよといはれし時彼を動かして請《こ》はしめし原因《もと》を思へ 九一―九三
わがいへるところ朧《おぼろ》なりとも汝なほ定《さだ》かに知らむ、彼の王者なりし事を、またその知慧を求めしは即ち良王《よきわう》とならん爲にて
天上の動者《うごかすもの》の數を知らん爲にも、必
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