善なること
三七―三九
【永遠の物】諸天、天使、及び人の魂等。これらの被造物は皆神を慕ひ神を望む
【示すもの】物皆その第一原因と結ばんとするの願あることを教へし哲人として註釋者多くはアリストテレスを擧ぐ。但し異説多し
四〇―四二
【眞の作者】その言に僞りなき者即ち神。神自らモーゼに告げて「我汝に一切の善を見すべし」(ヴルガータ、出エジプト、三三・一九)といひ自らその善の完全なるを明《あか》し給へり
四三―五五
【尊き公布】默示録。特にその一の八に「我はアルファなりオメガなり始めなり終りなり」と言給へる全能者の言を傳へて神は一切の善の源なる意を寓し示せること
【こゝの秘密を】天上の秘密を聖書の他の部分にまさりて強く下界に響かしむること
四九―五一
【幾個の齒にて】齒にて噛むは刺戟を與ふるなり、汝の愛を神に向はしむる者理性と天啓の外に猶|幾許《いくばく》ありやいへとの意
五二―五四
【クリストの鷲】聖ヨハネ。默示録四・七に出づる鷲を望ヨハネの象徴と見なす説にもとづき、キリスト教藝術にてはヨハネを往々鷲にて表はす
【隱れ】我に隱れ。ダンテはヨハネの思ひのある所を直ちにさとれるなり
五五―五七
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