らかに見えし時、彼等よりその状態《ありさま》を聞かんと思ふわが願ひのいかに深かりしやを 一一二―一一四
あゝ良日《よきひ》の下《もと》に生れ、戰ひ未だ終らざるに恩惠《めぐみ》に許されて永遠《とこしへ》の凱旋の諸※[#二の字点、1−2−22]の寶座《くらゐ》を見るを得る者よ 一一五―一一七
遍《あまね》く天に滿《み》つる光にわれらは燃《もや》さる、是故にわれらの光をうくるをねがはゞ、汝心のまゝに飽《あ》け。 一一八―一二〇
信心深きかの靈の一我にかくいへるとき、ベアトリーチェ曰ふ。いへ、いへ、臆《おく》する勿《なか》れ、かれらを神々の如く信ぜよ。 一二一―一二三
我よく汝が己の光の中に巣《す》くひて目よりこれを出すをみる、汝笑へば目|煌《きら》めくによりてなり 一二四―一二六
されど尊き魂よ、我は汝の誰なるやを知らず、また他の光に蔽はれて人間に見えざる天の幸《さち》をば何故にうくるやを知らず。 一二七―一二九
さきに我に物言へる光にむかひて我かくいへり、是においてかそのかゞやくこと前よりはるかに強かりき 一三〇―一三二
あたかも日輪が(濃《こ》き水氣の幕その熱に噛盡《かみつく》さるれば)
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