ル物となるべしと、しかるにその勝ちて歸るや、彼を迎へし者はわが獨子なる女《むすめ》なりき(士師記一一・三〇以下)
【最初の供物】ヴルガータに「最初に出で來る者」とあるによれり
【輕々しく】bieci(目を斜《はす》にして)、目を斜にして物を視る時はその眞相を認め難し、故にこの語轉じて「思慮なく」の意に用ゐらる(スカルタッツィニ)
誓ひを守るに忠なるはよし、されどこれを立つるに當りては熟慮を要す
六七―六九
【守りて】即ちその女を殺して。輕々しく誓約を立つれば、守りてかへつて守らざるよりも大いなる惡に陷ることあり
【ギリシア人の大將】アガメムノン。トロイア役におけるギリシア軍の主將たり、トロイアに渡らんとすれども順風を得ず空しくアウリスに止まるを憂へ、もしこれを得ばその年生るゝものゝ中最も美しきものをアルテミスに獻ぐべしと誓ひし爲、遂にわが女《むすめ》イピゲネイアを犧牲せざるべからざるにいたれり
七〇―七二
【かゝる神事を】かく酷《むご》き犧牲《いけにへ》の事を
七三―七五
【身を動かし】こゝにては誓約を爲すこと
【いかなる水も】誓約の履行をたやすく免ぜられうべしと思ふ勿れ
七六―七八
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