その常の如く汝を空《くう》にむかはしむ、そも/\汝の見るものは、誓ひを果さゞりしためこゝに逐はれし眞《まこと》の靈なり 二八―三〇
是故に彼等と語り、聽きて信ぜよ、彼等を安んずる眞《まこと》の光は、己を離れて彼等の足の迷ふを許さゞればなり。 三一―三三
我は即ち最も切《せち》に語るを求むるさまなりし魂にむかひ、あたかも願ひ深きに過ぎて心亂るゝ人の如く、いひけるは 三四―三六
あゝ生得《しやうとく》の幸《さち》ある靈よ、味はゝずして知るによしなき甘さをば、永遠《とこしへ》の生命《いのち》の光によりて味《あぢは》ふ者よ 三七―三九
汝の名と汝等の状態《ありさま》とを告げてわが心をたらはせよ、さらば我悦ばむ。是においてか彼ためらはず、かつ目に笑《ゑみ》をたゝへつゝ 四〇―四二
我等の愛は、その門を正しき願ひの前に閉ぢず、あたかも己が宮人《みやびと》達のみな己と等しきをねがふ愛に似たり 四三―四五
我は世にて尼なりき、汝もしよく記憶をたどらば、昔にまさるわが美しさも我を汝にかくさずして 四六―四八
汝は我のピッカルダなることを知らむ、これらの聖徒達とともに我こゝに置かれ、いとおそき球の中にて福
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