かのごとき喊《さけび》次ぐ 五八―六〇
清きことの證左《あかし》となるものは意志のみ、魂既に全く自由にその侶を變ふるをうるにいたればこの意志におそはれ且つこれを懷くを悦ぶ 六一―六三
意志はげに始めよりあり、されど願ひこれを許さず、こはさきに罪を求めし如く今神の義に從ひ意志にさからひて苛責を求むる願ひなり 六四―六六
我この苦患《なやみ》の中に伏すこと五百年餘に及びこゝにはじめてまされる里に到らんとの自由の望みをいだけるがゆゑに 六七―六九
汝地の震ふを覺え、また山の信心深き諸※[#二の字点、1−2−22]の靈の主(願はくは速かに彼等に登るをえさせたまへ)を讚《ほ》めまつるを聞けるなり。 七〇―七二
彼斯く我等にいへり、しかして渇《かわき》劇しければ飮むの喜び亦從ひて大いなるごとく、彼の言は我にいひがたき滿足を與へき 七三―七五
智《さと》き導者。汝等をこゝに捕ふる網、その解くる状《さま》、地のこゝに震ふ所以、汝等の倶に喜ぶところの物、我今皆これを知る 七六―七八
いざねがはくは汝の誰なりしやを我にしらしめ、また何故にこゝに伏してかく多くの代《よ》を經たるやを汝の詞にて我にあらはせ。
前へ
次へ
全396ページ中128ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
山川 丙三郎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング