一―三
【魂】オデリジの
四―六
【人各※[#二の字点、1−2−22]】人皆いそぎて改悔の途に進むべきをいへり
七―九
我は歩を早めんため、自然の要求に從ひて身を直くせるもわが心は傲慢のおそるべきものなるを知りてもとのごとく低く屈めり
一六―一八
【平地の墓】tombe terragne 高く築き上げたる墓に對していへり、表を上に向けし大理石の墓石などに生前の姿を刻して死後の記念となすこと中古世に行はるといふ
一九―二一
死者の追憶を拍車にたとへしなり
二五―二七
傲慢の罰の第一例として魔王ルチーフェロを擧ぐ
【尊く】地、三四・一六―八參照
【電光】我は電光の如くサタンの天より墜ちるを見たり(ルカ、一〇・一八)
二五行より三六行に亙る四聯は皆 Vedea(我は見たり)に、次の四聯は皆O(あゝ)に、次の四聯は皆 Mostrava(示せり)にはじまり、その又次の一聯のうち第一行は Vedea に第二行はOに第三行は Mostrava にはじまる
二八―三〇
第二の例はブリアレオスなり、神話にいづる巨人の一にして巨人等が神々と爭へる時ゼウスの電光の矢に射られて死せるもの(地、三一・九七―九並びに註參照)
三一―三三
第三例。神々と戰ひて死せる巨人等
彫像にはアポロン、アテナ、アレスの三神がその父ゼウスの傍にありてフレーグラの戰ひ(地、一四・五五―六〇參照)に死せる巨人等の骸《むくろ》を見る状をあらはせり
【ティムブレオ】アポロン。トロアデ(トロイア地方の名)のテュムブレにこの神を祭れる宮あるよりかく呼べり
三四―三六
第四例は聖書よりいづ、巨人ニムロッドネムブロット(地、三一・七六―八註參照)シナルの野にて高塔を築き、その頂を天に達せしめんとして神怒に觸る(創世記、―一・一以下)
【惑へる】言語亂れて通ぜざれば
【建物】原文、勞苦。バベルの高塔を指す
三七―三九
第五例は神話にいづるニオべの物語なり、ニオベはタンタロスの女、テバイ王アムピオンの妻となりて七男七女を生みその血統、富貴、美貌及び子女の多きに誇りて己をレト神にまされりとしテバイ人のこの神に供物を捧ぐるを責めしかば、レトその二子アポロン、アルテミスを遣はしてニオべの子女を悉く殺さしむ、ニオベは悲歎のあまり化して石となれり(オウィディウスの『メタモルフォセス』六・一四六以下參照)
四〇―四二
第六例。イスラエル王サウル、ペリシテ人と戰ひて利あらず、ギルボア山上に(パレスチナにあり)自刃して死す(サムエル前、三一・一以下)
【雨露】サウルの死を悼めるダヴィデの哀歌に曰く。ギルボアの山々よ、願はくは汝等の上に露も雨も降らざれ(サムエル後、一・二一)
四三―四五
第七例は神話にいづるアラクネ(アラーニエ)の物語なり(地、一七・一六―二四註參照)
【截餘】アテナは己が技《わざ》のアラクネに及ばざるをみて怒り織女の織りたる布帛を斷てり
四六―四八
第八例。レハベアムはイスラエル王ソロモンの子なり、父の死後その民これに苛政の苦しみを訴ふ、しかるにレハベアム、少年等の言に從ひ民の請ひを退けしかば民背きて王の税吏アドラムを殺せり、王即ちいそぎ車に乘りてイエルサレムに逃ぐ(列王紀略上、一二・一以下)
【おびやかす】イスラエルの民を
四九―五一
第九例として神話にいづるエリピュレを擧ぐ
彫像にはエリピュレがその子アルクマイオンに殺さるゝ状をあらはせり
ギリシア七王の一なるアムピアラオス、己がテバイの役に死する(地、二〇・三一―六註參照)を卜知しその所在をくらましたりしに妻エリピュレ、ヘファイストスの作なる金の頸飾を得んためポリュネイケスに誘はれて夫の隱家をこれに告げたり、アルクマイオン即ち母を殺して父の仇を報ゆ
【不吉なる】これを持つ者必ず禍ひに遭ふといはるればなり
五二―五四
第十例。セナケリブ、アッシリアの王なり、倨傲にして眞の神を侮りしが嘗て己の神ニスロクを宮の中にて拜せるとき其二子アデランメレクとシヤレゼルこれを殺して逃げ去れり(列王記略下、一九・三六―七及びイザヤ、三七・三七―八)
五五―五七
第十一例にはペルシア王キルス(クロス)をあげたり、マッサガテ人の女王トミリス激戰の後キルスを破りその屍を求めて頭を截り取りこれを血をもて滿たせし革嚢の中に入れ、血に渇ける者よ今血に飽けといへりといふ古の史家の記事によれり
五八―六〇
第十二例。アッシリアの大將オロフェルネ(ホロフェルネス)、ユダヤのベツーリアといへる町を圍めるとき、寡婦ユウディットその郷土を救はんため敵陣に赴き謀をもてホロフェルネスを殺せり、アッシリア人潰走す(『ユウディット』一一・一以下)
【遺物】首なきホロフェルネスの躯
六一―六三
第十三例。トロイア(地、一・七三―五註及び地、三〇・一三―五參照)
【イーリオン】イリオン、
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