、註の大家アヴェルロイスを見き 一四二―一四四
いま脱《おち》なくすべての者を擧げがたし、これ詩題の長きに驅られ、事あまりて言足らざること屡※[#二の字点、1−2−22]なればなり 一四五―一四七
六者《むたり》の伴侶《なかま》は減《へ》りて二者《ふたり》となれり、智《さと》き導者異なる路によりて我を靜なる空より震ひゆらめく空に導き 一四八―一五〇
我は光る物なき處にいたれり 一五一―一五三
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   第五曲

斯く我は第一の獄《ひとや》より第二の獄に下れり、是は彼よりをさむる地少なく苦患《なやみ》ははるかに大いにして突いて叫喚を擧げしむ 一―三
こゝにミノス恐ろしきさまにて立ち、齒をかみあはせ、入る者あれば罪業《ざいごふ》を糺《たゞ》し刑罰を定め身を卷きて送る 四―六
すなはち幸《さち》なく世に出でし魂その前に來れば一切を告白し、罪を定むる者は 七―九
地獄の何處《いづこ》のこれに適《ふさは》しきやをはかり、送らむとする獄《ひとや》の數《かず》にしたがひ尾をもて幾度も身をめぐらしむ 一〇―一二
彼の前には常に多くの者の立つあり、かはる/″\出でゝ審判をうけ、陳べ、聞きて
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