が師これを見て微笑《ほゝゑ》みたまへり 九七―九九
かれらはまた我をその集《つどひ》のひとりとなしていと大いなる譽を我にえさせ、我はかゝる大智に加はりてその第六の者となりにき 一〇〇―一〇二
かくて我等はかの時かたるに適《ふさ》はしくいまは默《もだ》すにふさはしき多くの事をかたりつゝ光ある處にいたれり 一〇三―一〇五
我等は一の貴き城のほとりにつけり、七重《なゝへ》の高壘これを圍み、一の美しき流れそのまはりをかたむ 一〇六―一〇八
我等これを渡ること堅き土に異ならず、我は七《なゝつ》の門を過ぎて聖《ひじり》の群《むれ》とともに入り、緑新しき牧場《まきば》にいたれば 一〇九―一一一
こゝには眼《まなこ》緩《ゆるや》かにして重く、姿に大いなる權威をあらはし、云ふことまれに聲うるはしき民ありき 一一二―一一四
我等はこゝの一隅《かたほとり》、廣き明《あかる》き高き處に退きてすべてのものを見るをえたりき 一一五―一一七
對面《むかひ》の方《かた》には緑の※[#「さんずい+幼」、34−3]藥《えうやく》の上にわれ諸※[#二の字点、1−2−22]の大いなる魂をみき、またかれらをみたるによりていまな
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