[ト・ヂ・チエーネダー(イタリアの生れにてフランス、ポアチエの僧正となれり)の作なるキリスト磔刑の聖歌の始めをとれるなり、この歌今も寺院の一部に用ゐらるといふ、地獄の王はルキフェル、旗はその翼なり
七―九
【風】五〇―五一行參照
一三―一五
四種の罪人、註釋者曰、恩人を賣れる罪人の中、伏したるは己と同等の地位にあるもの、直立せるは己より地位低きもの、倒立せるは同じく高きものを賣り、弓形をなすは高きと低きと二種の恩人を賣れる者なりと
一六―一八
【昔姿美】魔王が未だ天を逐はれざりしさきには天使中その姿特に美しく尊かりしと信ぜられたればなり(淨、一二・二五―六參照)
一九―二一
【ディーテ】魔王の名として用ゐられしこと『アエネイス』に例多し
二五―二七
【彼をも此をも】死をも生をも
三四―三六
特殊の神恩によりてその美しき事萬の天使にもまされる程なるになほその造主に背けりといへば今一切の禍ひの本となるもあやしむにたらず
三七―三九
【三の顏】寓意のあるところあきらかならず、註釋者曰、これ地、三・五―六なる三一の神の對照なり即ち權威智慧愛の三に對し無力無智憎惡の三を示せるものにて無力は黄無智は黒憎惡は赤を以てあらはすと
四〇―四二
【※[#「奚+隹」、第3水準1−93−66]冠あるところ】頭の頂、四七行に鳥といへると同じく翼あるに因みてなり
四三―四五
【ニーロ】エジプトのナイル川、南方エチオピアよりいづ
【人々】エチオピアの黒人
四九―五一
【羽なく】當時の説によれるなり。
五二―五四
【コチート】地、一四・一一八―二〇參照
五五―五七
【碎麻機】maciulla 二個の木片うちあひて麻を碎き莖と絲とをわかつ機具
六一―六三
【ジユダ・スカリオット】イスカリオテのユダ、キリスト十二弟子の一、師を賣りて銀三十をえ後悔いて縊る(マタイ、二六・一四以下及び二七の三以下等)
六四―六六
【プルート】マルクス・ユウニウス・ブルートゥス(前八五―四二年)、カエサル殺害者の一人
六七―六九
【カッシオ】カイウス・カッシウス・ロンギーヌス(前四二年死)ブルートゥスと共にカエサルを殺害せるもの、或人曰く、ダンテがカッシウスを肉逞しきものとせるはキケロがルキウス・カッシウスを肥えたりといへるに基づきルキウスを、カイウスと誤り混じたるによると
ダンテの所謂理想的國家には二個の重要なる機關あり
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