テ
九七―九九
【オヴィディオ】(地、四・九〇)
【カードモ】カドモス、フェニキア王アゲノルの子にてテバイの基を起せるもの、晩年テバイを出でて處々に流寓し遂に化して蛇となれり(オウィディウス『メタモルフォセス』四・五六三以下)
【アレツーザ】アルテミスに事へし女神の一、河神アルフェウスに追はれて泉に變ず(同上、五・五七二以下)
一〇〇―一〇二
オウィディウスの物語には人と蛇との如き二の自然が相對して變形し互に順序を同じくして入更るにいたれることなし
一〇九―一一一
二つに分れし蛇の尾は人の足脛股の形(乃ちブオソの失へる)をとり
一一二―一一四
【獸の短書】蛇の二の前足は伸びて人の腕となる
一一五―一一七
蛇の二の後足は合して人の生殖器となり、ブオソの生殖器は二に分かれて蛇の後足となる
一二一―一二三
【光】目なり、互に瞰みあひつゝ顏を變ぜしなり
一二四―一二九
蛇の顏の人の顏に變る有樣を敍せり
【その餘をもて】或ひは、その餘のうしろに流れずとゞまれるは顏に鼻を造り
一三〇―一三二
人の顏の蛇の顏に變る有樣を敍せり
一三三―一三五
蛇の舌叉をなすとの當時の説によれるなり
一三六―一三八
【唾はけり】人の物言ふ時よく唾吐くことあればかくいへり
或曰、人の唾は蛇の毒となるとの迷信によりブオソを詛ひてかく唾吐けるなりと
一三九―四一
人となれる蛇はその新に得たる背を蛇となれる人にむけ
【侶】プッチオ・シヤンカート
【ブオソ】(蛇となれる者)、フィレンツェの盜人、傳不詳
一四二―一四四
【石屑】zavorra(船の動搖を防ぐため船底に積入るゝ砂利の類)第七嚢の罪人等を卑みて指せる語
【亂るゝ】或ひは、拙し不明瞭なり横路に入れり等異説多し
一四八―一五〇
【プッチオ・シヤンカート】フィレンツェのもの、傳不詳
一五一
【ひとり】フランチェスコ・デ・カヴァルカンティ、このフィレンツェ人アルノの溪の一小村ガヴィルレの者に殺されしかばその近親仇を報いんとて多くの村民を殺害せり
第二十六曲
かくてこゝを去りて第八嚢の橋上にいたれば謀をめぐらして人を欺ける者焔につゝまれて溪を歩めり、そのひとりトロイア役の名將ディオメデス(ディオメーデ)と共に來りて己が最後の航海の物語をなす
一―三
【翼を】フィレンツェの名市外にひゞき渡れるをいふ
四―六
【五人】アーニエル(アーニエルロ)、
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