その人の将来の運命を支配すると同様に、その通有性はその人の属する国家、民族の各個人の個性に含まれている通有性と共鳴して、その通有性に適合した社会を組織し、これにふさわしい宗教、芸術、学術、技術を生み、そうしてその国の民族の盛衰消長を支配して行くのであります。
動物性と人間性……固有性と通有性……ただ個性というものの中にも、これだけの複雑広大な因子が含まれております。これがオギャーと生れてから後《のち》の修養や経験に依って整理淘汰されたものが、その人の性格となり、これが向上洗練されたものが、その人の人格となる。そうして子孫に伝わるとでも申しましょうか。
顔面中央の一肉団……本来不動、無表現の鼻柱はかくしてその人の個性、性格、人格を表明すると共に、父母未生以前の因果、弥勒《みろく》の出世以後の因縁までも同時に眼の前に結び止めて、輪廻《りんね》転生のあらたかさをさながらに拝ませているのであります。吾々の生涯に積んだ悪業善行は、こうして子々孫々の後《のち》までも鼻の表現の中を流転して、その運命を支配して行くのであります。
ずっと前に研究を致しました……
「鼻の表現能力は、その無表現のとこ
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