の気持は智恵子さんに訴えるほかないわ。何とかしなければならないと思いながら、どうにもならないじゃないの。
 妾、タッタ今、死んだツヤ子さんの形見の手紙を焼いたばかりのところなの。ツヤ子さんのアノ恐ろしい手紙を焼きたいばっかりに今日一日休まして貰ったようなもんよ。
 何もかも運命よ。
 運命にまかせるよりほかに仕方がないわ。神様なんてこの世にないんですから。
 智恵子さん。ミジメなトミ子のために泣いてちょうだい。

     第五の手紙

 智恵子さんありがとうよ。
 妾がコンスイしているうちに、お見舞に来て下すったんですってね。綺麗な花を沢山《たくさん》にありがとう。まだ妾の枕元に咲きほこっていますわ。感謝しますわ。
 あたし、あれから一週間というもの何も知らなかったのよ。高い熱のためにウンウン言っていたんですって。頭のマン中の骨が割れて、それが悪くなりかけて出た熱なんですって。七針とか縫ったのをまたほどいて、洗い直したんですって。
 どうして助かったんだか妾にもハッキリわからないのよ。でもこの頃になって、一人で起きたり坐ったり出来るようになったら、すこしずつ思い出して来たようよ。
 
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