のうちに、彼等が借切りいる同ホテル東北側の一隅階上二八六、二八二号の二室に逃げ込み、固く扉《ドア》を閉ざし、廊下に面する入口前には携帯機関銃を据え付け、窓を開放して、カーテンの蔭よりピストルを発射し群り寄る警官を寄せ附けず。


     双方死傷者数十名[#大文字、太字]
       警視総監自身出馬[#大文字]
         志免警視とハ氏の殊勲にて落着[#大文字]
      宿泊者は日比谷公園に避難[#中文字]

 この時自身出馬して現場に駈け付け来《きた》れる高星総監は、部下に命じて帝国ホテル内の宿泊者全部を日比谷公園に避難せしめ、附近一帯の交通を遮断し、二八六、二八二号両室に窓より出ずる者を容赦なく射殺すべきを命じ、一方ハドルスキー氏に依頼してホテル内に入《い》らしめ、彼等を説服せしめんとせしに、彼等は携帯機関銃を連射してハドルスキー氏を廊下に入らしめず、遂に同氏の頭部に負傷せしめたり。ここに於て第一捜査課長志免警視は総監の許可を得、部下数名を率い、同二室の街路に面せるバルコンに登り、窓口より逮捕に向わむとせしに、この状態を察知したる団員の数名は、四個の窓より一斉にピ
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