……。
 ……同じ大きさの同じ色のもの……。
 私はどうしてこれに気付かなかったのであろう……この三人の間にはちゃんとした脈絡のある事を紫のハンカチが遺憾なく証明しているではないか。仮りに志村のぶ子が死んでいるとしても、カルロ・ナイン嬢は私の前で紫のハンカチを振って行ったではないか。私の真背後《まうしろ》に居る女優髷の女に見せるために……。何かの合図をするために……。
 こうした事実が確定して来るとカルロ・ナイン嬢が、私の顔を見て行ったように思われた理由も判明する。カルロ・ナイン嬢は、私を見て行ったのでなくて、私のすぐ背後《うしろ》に居る女優髷の女を見て行ったのだ。二人の女は紫のハンカチでもって何かの意味を通信し合って行ったのだ。
 然らばその通信し合った意味とはどんな意味か……。
 これも私の「第六感」がハッキリと暗示している。私が註文した四種の料理によって、説明し過ぎるほど明瞭に説明している。
 ……紫のハンカチを受取ったものは殺されなければならぬ。
 ……と……。
 何という恐ろしい暗示であろう。
 そうして又、何という明瞭な宣告であろう。
 二年前に志村のぶ子から紫のハンカチを
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