日に日に虚無化し、無中心化し、動物化し、自涜《じとく》化し、神経衰弱化し、発狂化し、自殺化した。
これは悉く『物を考える脳髄』のイタズラであった。『脳髄の幽霊』を迷信する唯物宗の害毒であった。
けれども今や、この迷信は清算されねばならぬ時が来た。神に対する迷信を否定した人類は、今や『物を考える脳髄』を否定しなければならぬドタン場に追い詰められて来た。唯物科学の不自然から唯心科学の自然に立帰らなければならぬスバラシイ時節が到来したのだ。
だからそのスローガンの実行の皮切《かわきり》に、吾輩アンポンタン・ポカンはこの通り、自分自身の『物を考える脳髄』を地上にタタキ付けて見せたのだ。
そうしてこの通り踏み潰してしまうのだ。
……エイッ……ウ――ン……」
× × ×
……と……。
アハハハハハ……ドウダイ驚いたか。……見たか。聞いたか。感心したか。
これが吾輩の所謂《いわゆる》、絶対科学探偵の事実小説なんだ。超脳髄式の青年名探偵アンポンタン・ポカン博士が、博士自身の脳髄を追《おっ》かけまわして、物の美事に引っ捕えて、地ビタに
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