軍事上の知識に欠けている陸軍士官たち。船の観念を少しも持っていない海軍士官たち。政務の概念をも持たぬ文官たち。好色な眼をし、放縦な舌でしゃべり、更に放縦な生活をしている、最悪の世俗的な世界の人間である、鉄面皮な僧侶たち。そのすべての者たちは彼等のそれぞれの職務に全然不適当であり、そのすべての者たちがその職務に適しているような風をして恐しい嘘をついているが、しかしそのすべての者たちは近いか遠いかの別はあれモンセーニュールの仲間の者であり、それゆえに何かが得られる限りのあらゆる公職に嵌め込んでもらった者なのである。こういう連中は何十何百とまとめて数えなければならないくらいいたのであった。モンセーニュールや国務とは直接には関係のない、しかしそうかと言って真実な何等かのものにも一切等しく関係のない、あるいは何等かの現世の正しい目的に向って何等かの真直な道を通って旅して過す生涯にも関係のない人々も、それに劣らず夥しかった。ありもせぬ架空の病気に高価な治療を施して大財産をつくった医者どもが、モンセーニュールの控の間《ま》で、彼等の閑雅な患者たちに向ってにこにこと微笑の愛嬌を振り撒いていた。国家を犯
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