の人を驚かすに十分であった。裁判長閣下が、仮髪《かつら》を脱ぐようにその同僚弁護士に命じて頂きたいと請われて、あまり快くもなさそうな承諾を与えると、二人の似ていることはますます目立つようになった。裁判長閣下は、ストライヴァー氏(被告の弁護人)に向って、では吾々は次にはカートン氏(彼の同僚弁護士の名)を叛逆罪の廉《かど》で審理しなければならないのか? と尋ねた。けれども、ストライヴァー氏は裁判長閣下に答えて、そうではない、しかし、自分はその証人に、一度あったことは二度あるものかどうか、もし証人が彼の軽率を示すこういう例証をもっと前に見ていたなら、今のような確信を持ったかどうか、現にそれを見た上でも、今のような確信を持つかどうか、云々、ということを答えてもらいたいのだ、と言った。その訊問の結果は、この証人を瀬戸物の器《うつわ》のように粉砕し、この事件における彼の役割を無用のがらくたとしてしまうまでに打ち砕いたのであった。
 クランチャー君は、ずっと今までの証言を聴きながら、この時分までには自分の指から全く一|昼食《ランチ》分くらいの鉄銹を食べてしまっていた。彼は、今度は、ストライヴァー氏が
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