s Claudius. ギリシャのアテネの市民であった富豪。修辞学者であったが、その著作は今日残っていない。彼の祖父の領地は反逆のために没収されたが、その後彼の父の家で莫大《ばくだい》な額の金が発見され、それを所有することを時の皇帝に許されてたちまちにして大財産家となり、彼の結婚によってもますますその富が増したという。彼はその私財をもって方々に劇場や音楽堂を建てたり、競技場や競走路をつくったり水道や温浴場をこさえたり、ギリシャ各地の滅びた都市を復旧再興させたり、実にさまざまの驚くべき大規模な公益事業をしているが、もってその富のいかに巨大であったかが察せられる。
(10[#「10」は縦中横])〔e'carte'〕――三十二枚の札で二人だけでやる骨牌戯《かるたあそび》。
(11[#「11」は縦中横])〔arronde'es〕――正しくはフランス語で arrondies と書き(もっとも英語化されて arondie, arondy などとも書かれるようである)、「円くされた」、「円い」という意味(邦語では「マル札」とでも訳すべきか)。すぐあとに本文で説明されているように、札の縁が少し円味を帯び
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