tuorum secundum Chorum Ecclesioe Maguntinoe”を熟読することであった。
私はこの書物にしるしてある奇異な儀式や、それがこの憂鬱症患者に与えそうな影響などについて、考えないではいられなかった。するとある晩、とつぜん彼はマデリン嬢の死んでしまったことを告げてから、彼女の亡骸《なきがら》を二週間(最後の埋葬をするまで)この建物の礎壁のなかにたくさんある窖《あなぐら》の一つに納めておきたいという意向を述べた。しかし、この奇妙な処置についての実際的な理由は、私などが無遠慮に口出しするかぎりでなかった。兄としてこのような決心をするようになったのは(彼が私に語ったところでは)、死者の病気の性質が普通のものではないことや、彼女の医師の側の差し出がましい熱心な詮索《せんさく》や、一家の埋葬地が遠い野ざらしの場所にあることなどを、考えたからであった。私がこの家に着いた日に、階段のところで出会った男の陰険な容貌《ようぼう》を思い出したとき、大して害のない、また決して不自然でもない用心と思われることにたいして、しいて反対する気がしなかった、ということは私も否定しはし
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