だね。先方でも何か言われたようだが、僕には何と言われたのかよく分らないんだ。先方でも僕の言葉が通じなかったと見えて、変な顔をしておられるのさ。妙だったね。それから、気を付けて聞いて見るんだがここの言葉はいかにも分らない。
 それから、実に寒い。まだどこを見ても雪ばかりだ。目が痛いようだ。僕どうしたのか、顔面神経痛にかかったらしい。右の半面が痛んでならない。やはり寒いせいだろう。
 いずれ又二三日中に書く。出立は十二日くらい。六日昼、遠野S君方。M生。



底本:「遠野へ」葉舟会
   1987(昭和62)年4月25日発行
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
入力:林 幸雄
校正:今井忠夫
2004年2月19日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
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