も明かである。
終につけそへておくが、これまで延言と称せられたる、ふ[#「ふ」に傍線]、その他く[#「く」に傍線](みらく、こふらくのく[#「く」に傍線]ではない)、す、つ、ぬ、は、ゆ、る、う(ぐ、ず、づ、ぶをも加へて)及び二綴或は二綴以上の接尾語について、その意を考へてみれば面白い結果が得られるとおもふ。勿論る[#「る」に傍線]には有の意味があらう、す[#「す」に傍線]には為の意味があらう、う[#「う」に傍線]には得の意があらう、む[#「む」に傍線]には見の意味があらう、けれども、る、す、む、の説明もなほそれだけでは不完全である。その他く、つ、ぬ、ふ、ゆをはじめ、多綴音の接尾語についても考へてみる必要がまだ/\ある事とおもふ。
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く
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つな・ぐ(綱ぐか列ぐか)
かゞ・や・く、おどろ・く、うご(<むく)・く、うな・く、さや・ぐ、そよ・ぐ、そゝ・く、せゝら・ぐ、よろ・ける(>く)、ゑら・ぐ(ゑら/\)
こほろぎはこほろ(擬声)ぐの名詞法か
はらゝ・く、とゞろ・く
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す
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(ご)
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すぐ・す、たゞ
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