#「言+山」、第3水準1−91−94]※[#「口+尨」、23−9](さはめき?)を平げた本縁によつて、海部を管理する家筋となつた。其で、海部の宰と称へたといふ。
かうして、第一次の発言者を主上とするみこともち[#「みこともち」に傍線]の用語例が、様々に岐れて来る。つまり、其伝来のみこと[#「みこと」に傍線]に依つて、其家の社会的地位は動かないのだ。処が、此呪詞が世を逐うて次第に変化し、独立すると同時に、みこともち[#「みこともち」に傍線]の呪詞としての意義は忘れて、其家独自に発生したものだ、と考へる様になる。其が更に、叙事詩化して、其種族の歴史・職業団体の歴史と云ふ風になつて来る。其一例として次の章を書いて見度い。
四 ものゝふの呪術
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夏四月甲午朔。天皇幸[#二]東大寺[#一]。御[#二]盧舎那仏像前殿[#一]、北面対[#レ]像。皇后太子並侍焉。群臣百寮及士庶分[#レ]頭行−[#二]列殿後[#一]。※[#「來+力」、第4水準2−3−41]遣[#二]左大臣橘宿禰諸兄[#一]白[#レ]仏。三宝《サンバウ》[#(乃)]奴[#(止)]仕奉[#(流)]天皇[
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