である。そして世の中の文運は、未だ其実蹟を睹《み》ない先に、既に進んで、短歌の本質を理想してゐた。其が、一度は、過去に於て明らかに実証せられてゐた事実に、符合する事である。万葉の細みは可なりの歪みは含んで居ても、かうして完成せられたのである。



底本:「折口信夫全集 1」中央公論社
   1995(平成7)年2月10日初版発行
底本の親本:「『古代研究』第二部 国文学篇」大岡山書店
   1929(昭和4)年4月25日発行
初出:「『万葉以後』解説」
   1926(大正15)年12月発行
※底本の題名の下に書かれている「大正十五年十二月、土岐善麿編『万葉以後』解説」はファイル末の「初出」欄に移しました
入力:門田裕志
校正:仙酔ゑびす
2007年5月5日作成
青空文庫作成ファイル:
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