」に傍線]になる為の行事としてゞある。我々は、二度の行事をすまさぬと、一人前の男女には、なれなかつたのである。今日では略して、一回だけしか行はぬが、ほんとうは、二回あつた。第一回の時には、お宮|参詣《マヰリ》をして、それで子どもになつて、村の小さな神に仕へる資格を得る。子どもが、道祖神のお祭りをするのは、何処にでもある。二回目がすむと、村の産土の神に仕へる資格を得る。此二度の袴着を終つたものを、をとこ[#「をとこ」に傍線]・をとめ[#「をとめ」に傍線]といふ。ふんどしはじめ[#「ふんどしはじめ」に傍線]・ゆもじはじめ[#「ゆもじはじめ」に傍線]がすむと、立派な一人前の男女になる。だから、一人前の男女になつてから、初めて褌を締める、ゆもじ[#「ゆもじ」に傍線]をするといふのではない。男女になる前提の行事として、此事が行はれるのである。
此物忌みの褌を締めて居る間は、極端なる禁欲生活をせねばならぬ。禁欲というても、今日の我々の考へる様な、鍛錬風な生活ではない。神秘なる霊力をして発散させぬ為の禁欲である。処が或期間、禁欲生活をすると、解放の時が来る。すると、極めて自由になる。此処で初めて、性
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