象山・小川・きさ[#「きさ」に傍線]の地名。
小栗は、湖・海の禊ぎを、山の斎水に移した物語だ。
熊野川から来た、不具神の旅路。
念仏聖の旅路に応じて、その出処が、遠く信者の多い東の果にうつされたのだ。
中心地も、相摸川の中流地となる。
神の国から来た不具神を育てた巫女、中将姫の物語が、てるて[#「てるて」に傍線]姫を作つた。
中将姫・うつぼ[#「うつぼ」に傍線]などの伝説型の錯綜。
 幼い神と、貴女と(継母と、神育て人)。
てるて[#「てるて」に傍線]――てるひ[#「てるひ」に傍線]、巫女の名。
 読み違へ。
紀州雲雀山。
熊野神明の巫女。
中将姫物語を伝へた比丘尼。
朝日の本尊。
比丘尼の色づとめの本縁談など。
歌念仏の中将姫と、布を織る棚機つ女と。
神明巫女としての狂ひ姿。
淑女放逐談。
夫父らの遇逢。
父兄の折檻。すさのを[#「すさのを」に傍線]以来。
美濃の照日の巫女。
巫女の語りと、聖・盲法師の語りとの融合した物が、小栗・照天を一つにしたか。
人買ひ話。転買。
やきがね責め。
水汲み――立ち使ひ。
長者。千軒村。
日限りの略と。聖役と。
近江八景の問題。
玉屋が門。
宿のあるじ。
東海道と、王子順路と。
 俊徳海道と、神幸順路の特定と。
馬の家としての常陸小栗氏。
馬の神としての神明(観音)。その巫女。
小栗の称。小栗家の先祖の物語を語る宣命。
鬼鹿毛談。
人喰ひ馬。
あいぬ[#「あいぬ」に傍線]の小栗談。
あいぬ[#「あいぬ」に傍線]への進入――えぞ[#「えぞ」に傍線]浄るりの性質。
 嫁とり。
馬乗りこなしの後は、別。
 嫁とりと、よみ[#「よみ」に傍線]の国と。
 よみ[#「よみ」に傍線]の国と、禊ぎの斎水。
巫女の物語の添加。
横山は、馬主。小栗は、英雄。照天は、馬主の娘。
念仏修者の不思議な蘇生。
 死に方を語る物語の、当麻において離合。
上野原の地。
東のはて――常陸――馬術の家の名に、小栗のつく理由。
嫁とりの話に結んだ、当麻物語。
逐はれた姫の話。
馬の宣命――盲僧。
照日の巫女の神明布教。女の懺悔――中将姫。
時衆念仏開基の地と、巫女の物語と。
命数残つた地獄返りの人の話。
精霊ぼめの物語。蘇生を語る歌念仏。
馬の宣命は、変形した。
藤沢寺縁起に入つて後、いろ/\の聯想が絡んだのだらう。寺のは、地獄と、上野原と、熊野位に、巫女の名から出た
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