桟敷の古い形
折口信夫

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)八俣遠呂知対治《ヤマタノヲロチタイヂ》

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)各|仮※[#「广+技」、第4水準2−12−4]《サズキ》

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)仮※[#「广+技」、第4水準2−12−4]

 [#(…)]:訓点送り仮名
 (例)麑坂《カゴサカ》[#(ノ)]王
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此字は、室町の頃から見え出したと思ふが、語がずつと大昔からあつたことは、記紀の註釈書の全部が、挙つて可決した処である。言ふまでもなく、八俣遠呂知対治《ヤマタノヲロチタイヂ》の条に、記・紀二つながら、音仮名で、さずき[#「さずき」に傍線]と記してゐる。それより後の部分にも、神功の継子の二皇子、菟餓野《ツガヌ》に祈狩《ウケヒガリ》して、各|仮※[#「广+技」、第4水準2−12−4]《サズキ》にゐると、赤猪が仮※[#「广+技」、第4水準2−12−4]に登つて、麑坂《カゴサカ》[#(ノ)]王を咋ひ殺し
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