、まだそんな年でない、と思うているが、又どんなことで、他流の氏姫が、後を襲うことにならぬとも限らぬ。大伴・佐伯《さえき》の数知れぬ家々・人々が、外の大伴へ、頭をさげるようになってはならぬ。こう考えて来た家持の心の動揺などには、思いよりもせぬ風で、
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こんな話は、よそほかの氏上に言うべきことでないが、兄公殿がああして、此先何年、難波にいても、太宰府に居ると言うが表面《おもて》だから、氏の祭りは、枚岡・春日と、二処に二度ずつ、其外、週《まわ》り年には、時々鹿島・香取の東路《あずまじ》のはてにある旧社《もとやしろ》の祭りまで、此方で勤めねばならぬ。実際よそほかの氏上よりも、此方の氏助ははたらいているのだが、――だから、自分で、氏上の気持ちになったりする。――もう一層なってしまうかな。お身はどう思う。こりゃ、答える訣にも行くまい。氏上に押し直ろうとしたところで、今の身の考え一つを抂《ま》げさせるものはない。上様方に於かせられて、お叱りの御沙汰を下しおかれぬ限りは――。
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京中で、此恵美屋敷ほど、庭を嗜《たしな》んだ家はないと言う。門は、左京二条三坊
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