が更に、年木・竈木の起りになるのです。

     一七 もどき[#「もどき」に傍線]の所作

私は、日本の演芸の大きな要素をなすものとして、もどき役[#「もどき役」に傍線]の意義を重く見たいと思ひます。近代の猿楽に宛てゝ見れば、狂言方に当るものです。だが、元々、神と精霊と――其々のつれ[#「つれ」に傍線]――の対立からなつてゐる処に、日本古代の神事演芸の単位があります。だからして方[#「して方」に傍線]に対して、単に、わき方[#「わき方」に傍線]――或はあど[#「あど」に傍線]と称する――に相当する者があつたゞけです。其中、わき方[#「わき方」に傍線]が分裂して、わき[#「わき」に傍線]及び狂言となつたのです。訣り易く言はうなら、もどき役[#「もどき役」に傍線]から脇・狂言が分化したといふ方がよい様であります。
もどき[#「もどき」に傍線]は田楽の上に栄えた役名で、今も、神楽の中には、ひよつとこ面[#「ひよつとこ面」に傍線]を被る役わり及び面自体の称へとなつて、残つてゐます。もどき役[#「もどき役」に傍線]は、後ほど、狂言方と一つのものと考へられて来ましたが、古くは、脇・狂言を綜合し
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