形式化したものでありますが、春のまれびと[#「春のまれびと」に傍線]の行つた神事のなごりなる事だけは、明らかになつて居ました。
ものもらひ[#「ものもらひ」に傍線]などもさうです。恐らく、春のほかひゞと[#「春のほかひゞと」に傍線]が此に関係して居つた為の名でせう。ばら/\に分布してゐる、此目瘡の方言まろと[#「まろと」に傍線]なる称へは、祝言・ことほぎ[#「ことほぎ」に傍線]がまだ、原信仰を存して、まらうど[#「まらうど」に傍線]のするものとした時代から、ほかひ[#「ほかひ」に傍線](乞士)・もの貰ひの職となつた頃まで、引き続いてゐた事を見せてゐる様に思ひます。即、まれびと瘡[#「まれびと瘡」に傍線]が、なもみ[#「なもみ」に傍線]の一種であつたらしい、と言ふ仮説を持つてゐたのであります。なもみ瘡[#「なもみ瘡」に傍線]が、薬草の※[#「台/木」、第4水準2−14−45]耳子《ヲナモミ》・めなもみ[#「めなもみ」に傍線]などに関係のある事だけは、多少想像してもよいと思ひます。此草、支那に於てすら「羊負来」と呼ばれる通り、異郷の草種だつたのです。
かう言ふ風に考へられてゐる、私の疎かな
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