ロユ、ヨーク公島でカレケ、バンクス島でココク(コドリングトンの『メラネシア語篇』四四頁、『ゼ・メラネシアンス』一八頁)等と均《ひと》しく、その鳴き声を名としたのだ。漢名|鶏《けい》というも鶏は稽《けい》なり、能く時を稽《かんが》うる故名づくと徐鉉《じょげん》は説いたが、グリンムの童話集に、鶏声ケケリキとあったり、ニフィオレ島等で鶏をキオ、マランタ島等でクアと呼んだりするから推《お》すと、やはりその声に因って鶏(キー)と称えたのだ。ミソル島で鶏の名カケプ(ワリスの『巫来《マレー》群島記』附録)、マラガシーでアコホ(一八九〇年板ドルーリーの『マダガスカル』三二二頁)など、わが国で鶏声をコケコというに通う。紀州東牟婁郡古座町辺で二十年ばかり前聞いた童謡に「コケロめんどり死ぬまで鳴くが、死んで鳴くのは法螺《ほら》の貝」。大蔵流本狂言『二人大名』に闘鶏の真似する声、コウ/\/\コキャコウ/\/\とある。これは闘う時声常に異なり劇しい故コキをコキャと変じたらしい。『犬子集』一四に「ととよかかよと朝夕にいう」「鶏や犬飼う事をのうにして」。只今は犬を呼ぶにかかといわぬが、鶏を呼ぶにトト/\というは寛永
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