絶ち、かの僧その寺を中興すと載す。漢の焦延寿の『易林』に巽《そん》鶏と為すとあれば、そんけいは巽鶏《そんけい》だ、圭《けい》の字音に拠《よ》って蛙をケイと読み損じて、巽《たつみ》の方の三足の蛙と誤伝したのである。
熊野地方の伝説に、那智の妖怪一ツタタラは毎《いつ》も寺僧を取り食う。刑部左衛門これを討つ時、この怪鐘を頭に冒り戦う故矢|中《あた》らず、わずかに一筋を余す。刑部左衛門最早矢尽きたりというて弓を抛り出すと、鐘を脱ぎ捨て飛び懸るを残る一筋で射殪《いたお》した。この妖怪|毎《いつ》も山茶《つばき》の木製の槌と、三足の鶏を使うたと。槌と鶏と怪を為《な》す事、上述デンデンコロリの話にもあり、山茶の木の槌は化ける、また家に置けば病人絶えずとて熊野に今も忌む所あり、拙妻の麁族《そぞく》請川《うけがわ》の須川甚助てふ豪家、昔八棟造りを建つるに、烟出《けむりだ》しの広さ八畳敷、これに和布《わかめ》、ヒジキ、乾魚《ひうお》などを貯え、凶歳に村民を救うた。その大厦《たいか》の天井裏で毎夜踊り廻る者あり。大工が天井張った時山茶の木の槌を忘れ遺《のこ》せしが化けたという。
北欧の古雷神トールが巨鬼
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