』それぞれの条。ウットの『博物図譜』。ボーンス文庫本ブラウンの『俗説弁惑』バシリスクの条)。
[#地から2字上げ](大正十年五月、『太陽』二七ノ五)
[#「第1図 バシリスクス・アメリカヌス」のキャプション付きの図(fig2540_01.png)入る]
5
鶏を妖怪とする譚も少なからぬ。かつて『国華』に出た地獄の絵に、全身火燃え立ち居る大きな鶏が、猛勢に翅を鼓して罪人を焼き砕く怖ろしい所があった。これは鶏地獄でその委細は『起世因本経』三に出《い》づ。英国デヴォンシャーの一僧、魔法に精《くわ》しきが、留守中、その一僕、その室に入って机上に開いた一巻を半頁足らず読む内、天暗く暴風至り戸を吹き開けて、黒色の母鶏が雛を伴れて入り来り、初め尋常の大きさだったが、ようやく増して母鶏は牛大となる。僧は堂で説法しいたが、内に急用生じたとて罷《や》め帰ると、鶏の高さ天井に届き居る。僧用意の米袋を投げ、雛競い拾う間に禁呪《まじない》を誦してその妖を止めた(ハズリット、一巻三一三頁)、アフリカまた妖鶏談あって、一六八二年コンゴに行ったメロラ師の紀行に、国王死後二人あって相続を争う、一人名
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